
木下牧子歌曲作品
Archive
50 / 108
木下牧子作曲の歌曲作品の全曲演奏を目指して、オール木下牧子作品による『新しい日本歌曲の演奏会』を毎年開催しています。現在シリーズ4回の開催で出版されている全105曲中半数以上を演奏しました。各歌曲集の作曲者の解説を引用しています。
歌曲集『抒情小曲集』
誕生までに幾つものプロセスを経ており、最初はカワイ音楽教室の委嘱により、'96〜'97にかけて、季刊誌「音のゆうびん」誌上に小歌曲として8曲書き下ろしで発表されたのがはじまり。その中の5曲が合唱版にアレンジされ、新たに7曲書き足され全12曲の合唱作品にまとめられた。'99年春に歌曲作品展が開かれた折、歌曲版として再発表された。
歌曲集『いちばんすきなひとに』
辻秀幸氏の委嘱作品として書かれたテノールに向けた男声の恋の歌。5人の品格ある詩を、恋の始まりから、高揚、冷却、未練、昇華といった順番に並べて流れが作られた。歌曲集のタイトルは、第5曲<しぬまえにおじいさんのいったこと>(詩:谷川俊太郎)の一節からとられた。
歌曲集『愛する歌』
やなせたかしさんのしみじみとした味わい深い詩の世界に寄り添うようにやさしい気持ちで書かれた曲集。複雑な響きを好む作曲者の作品としては例外的に、ほとんど転調のないシンプルな作りになっている。
歌曲集『黒田三郎の詩による三つの歌』
'94年に作曲された当時は四曲あった。初演しないまま4年放置され、'99年春に歌曲作品展を開くのに先立って、一曲を破棄、「もはやそれ以上」「ビヤホールで」の2曲は全面改訂、「ある日ある時」は原曲を破棄して新たに作曲し直され、ほとんど違う作品集に生まれ変わった。
小品集
合唱作品から編曲される歌曲は多いが、「夢みたものは」「おんがく」「鷗」など無伴奏合唱曲をベースに作曲者自身によってピアノパートが新たに書き足されたものは珍しい。そのほかオープニング、アンコールとして演奏した小品もここにまとめた。